信じてくれる人の大切さを教えてくれる「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」レビュー

ドラマ
Catch Me If You Can (1/10) Movie CLIP – Substitute Teacher (2002) HD

作品・出演者情報

監督

スティーヴン・スピルバーグ

キャスト

  • フランク・W・アバグネイル・Jr – レオナルド・ディカプリオ
  • カール・ハンラティ – トム・ハンクス
  • フランクの父 – クリストファー・ウォーケン
  • ロジャー・ストロング – マーティン・シーン
  • ポーラ・アバグネイル – ナタリー・バイ
  • ブレンダ・ストロング – エイミー・アダムス
  • シェリル・アン – ジェニファー・ガーナー
  • ジャック・バーンズ – ジェームズ・ブローリン
  • アール・アムダースキー – ブライアン・ホウ
  • トム・フォックス – フランク・ジョン・ヒューズ
  • ポール・モーガン – スティーヴ・イースティン
  • キャロル・ストロング – ナンシー・レネハン

個人的レビュー

1960年代に世界各地で小切手偽装事件を起こしたフランク・W・アバグネイル・Jrの自伝小説をもとに制作された作品。

家庭環境の変化や、父親の独特の教育によって社会的には歪んだ人間となってしまった彼が、家出後にパイロットや医師、弁護士に偽装して多くの人を騙していく。

この作品は、「天才詐欺師」として逃げ回る主人公と、それを追う刑事の人間味溢れる物語だ。少年の更生、複雑な家庭環境などといった深いテーマはある。しかし、人がいかにして騙されるのかといった心理学的な側面からのアプローチも面白い。

最初にフランクが得た肩書きはパイロット。世間からは注目される職業で、制服を着て街を歩けばみんなが振り返る。人は見た目から騙されるという典型的な例だ。

これは私たちも経験があることで、例えば警察官はその制服を着ているから安心感がある。交番に私服で立っていれば、私たちが普段感じでいる安心感はないはずだ。

いくら的外れな質問を繰り返しても、彼がパイロットの制服を着ている以上はみんなが教えてくれる。自信満々な態度も重要で、ディカプリオの演技を見て参考にしてほしいが、相手の目をしっかり見て話している。

相手にナメられたくなければ形から入る。こう考えると、ヤンキーの世界って実は理にかなっているのかもしれない。

次にフランクが得た肩書きは医師。ここでフランクが使うのは肩書きの効果。ハーバード医学部卒という華麗なる経歴を詐称し、自信満々に医者を語る。裏で医療系のドラマを観て雰囲気を掴みつつ、部下に自信満々に指示を出す。権威を借り、自分の評価をコントロールすることで医師としてもうまく立ち回った。

日本の社会人で言えば学歴とか職歴に当たるだろうか。個人的には、学歴は社会で役に立つとは限らないと思う。むしろ、「東大なのにこんなこともできないの?」という目でも見られてしまうものだ。

現代では多用な生き方が肯定され始めているから、肩書きは参考程度にしかならないだろう。しかし、社会でうまく立ち回るためには肩書きを良きタイミングで周囲に示すことはとても大事だ。中途採用とかで現場に入ったときはなおさら。最初に舐められないことで、優位に立てる。

この作品は犯罪行為を軸にしたものだが、フランクがあの手この手を使って経歴を詐称し小切手偽造を続けることができたのは、彼自身の努力によるものであることは確かだ。その人になり切るためにどうしたらいいのかを考え抜き、研究した結果、数年に渡って世間を騙し続けてきたのである。

そして、その結果として彼は普通に生きることを望むようになった。正直に生きたい。恋人との婚約もできず、自分を偽るための努力が虚しいものであることを悟った。

足を洗って正直に生きたいと思った彼に寄り添ってくれたのは、彼を追っていた刑事だった。彼は作品の中でしか出てこないが、実話では彼の更生をサポートしてくれた何人もの人がいたらしい。

日本では社会からドロップアウトした人を支えてくれる人は少ない。社会に迷惑をかけないよう、清廉潔白に生きてきたという自負が強いのか、見捨てる人が多い。

人はいつからでも正しく生きれるのだと、この映画から学ぶことは多い。

良かった点

やはりレオナルド・ディカプリオの演技力だろう。ウルフ・オブ・ウォールストリートのレビューでも語ったが、役を自分のものにするのがとてもうまい。今回は実年齢とは10歳ほど若い高校生役だが、青年期の子供っぽさを違和感なく演じ分ける様は圧巻だ。

令和の日本でいうところの菅田将暉かな。どんな役でも演じ分けられる器用さは、さすがハリウッドスターという感じ。

残念だった点

特に残念に思ったところはない。勉強になることが多い作品だったと思う。

終わりに

名作と言われるだけあって、いろいろな人に刺さる作品だったのではないだろうか。

自分を偽ることはできればやめたほうがいい。しかし、自分をよく見せるために工夫し、研究することで拓ける道もあることは知っておくべきだ。

コメント

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