タイトルの意味を知っていると深いストーリー「ラ・ラ・ランド」 レビュー

ミュージカル
「ラ・ラ・ランド」本予告

作品・出演者情報

監督

デミアン・チャゼル

キャスト

  • セバスチャン(セブ)・ワイルダー – ライアン・ゴズリング
  • ミア・ドーラン – エマ・ストーン
  • キース – ジョン・レジェンド: セブの旧友
  • ローラ – ローズマリー・デウィット: セブの姉
  • トレイシー – キャリー・ヘルナンデス: ミアのルームメイト
  • アレクシス – ジェシカ・ローテ: ミアのルームメイト
  • ケイトリン – ソノヤ・ミズノ: ミアのルームメイト

個人的レビュー

La La Landの意味を知っているかどうかで、ラストシーンの感想が変わってくるのかなと思う作品だった。

”La La Land”の意味は以下のとおり。

la-la-land

1.ロサンゼルスの愛称

2.現実離れしている状態

Weblio英和辞典より

この映画の舞台はロサンゼルス。交通渋滞のシーンでオープニングナンバーのAnother Day of Sunが始まるのが印象的だ。ミュージカル映画だから当たり前か〜と流してしまうのはもったいない。個人的には、ここからすでにLa La Landを表現していると思った。ほら、「現実離れ」してたでしょ?

超ポジティブな曲で始まった物語は、すぐに現実に引き戻される。渋滞の中で必死にセリフを覚えようとするミアの姿は、思った通りにことが進まないロサンゼルスでの彼女の日常を暗示しているのだろう。

セリフを練習しているミアの後ろでクラクションを鳴らして煽っているセブもまた、思い通りにことが進まないことを暗示しているように思う。セブの場合は、店を開くという夢の前でもがいているのに行き詰まっている様子が表現されていたのだろう。観賞後にこうして感想を書いているとそう思えてくる。

この映画は、La La Landの持つ2つの意味を行ったり来たりする作品だ。ミュージカル調で現実離れした世界を表現しつつ、でも実際は……という流れ。

女優としてのチャンスを掴めずにいるミア。そして、開店資金を集められずにいるセブ。二人は同棲する中で共に前進する方法を考える。セブが資金集めのために加入したバンドが大成功して世界を飛び回るようになるなか、ミアは女優生命をかけた一人芝居の準備をする日々。そして、会えない日々が続く中で互いにすれ違っていく。

夢に向かってまっすぐなルートを地道に進むミアと、お金のために自分の求めていない音楽を続けるセブ。

現実はこうも難しいものなのか。作中のふたりと同様、私も折り合いのつかない感情に支配されて憂鬱な気分になった。

二人とも、夢に向かって手を取り合って真っ直ぐに歩んでいけたらどれほど幸せなのだろうと思ってしまう。

一人芝居の評価が散々で、絶望に打ちひしがれていたミア。自分の本意とは言えない仕事で芝居に間に合わなかったセブ。二人の物語はここで終わってしまうようにも思われる。

だが、その数日後にセブがミアの舞台を見たキャスティング担当者からオーディションの誘いを受ける。女優を諦め実家に帰っていたミアを説得する。

オーディションを受けた帰り、かつて二人が訪れた坂に辿り着いた時、二人は夢を、未来を語るのだ。

彼らが語る夢、そして未来は、”La La Land”ではなくなった。

エピローグは5年後の冬が舞台。ミアは女優になる夢を叶え、夫と子供と暮らす順風満帆な人生を歩んでいた。一方のセブも、自身の夢であったジャズを聴けるお店を出店していた。

彼らのロサンゼルスでの現実は、結ばれない運命だった。それでも、互いに幸せな日々を送っていたのだ。

セブの開いた店にミアが偶然訪れる。

もし、彼らが結ばれていたらどんな5年間だったのだろうか。そんな現実離れした物語が走馬灯のように流れる。これが本作で伝えたかったラ・ラ・ランドなんだ。

お互いの気持ちは通じている。

あの時語り合った夢を、未来を、二人は歩んでいるのだ。

私はLa La Landの意味を知った状態で鑑賞したが、ここまで心が揺さぶられた映画は久しぶりだった。

同時に、夢を追うことの勇気をもらえる作品だったなと思う。

良かった点

本作はなんと言ってもストーリーの良さにある。ミュージカル映画としてはありふれた形なのかもしれないが、鑑賞後に晴れやかな気持ちになれるのは非常に心地よかった。

また、エマ・ストーンとライアン・ゴズリングは流石の表現力だった。ミュージカル映画は求められるものが多くて期待も大きかったと思うが、個人的には感動した。とても良かったと思う。

残念だった点

特に残念に思った点はない。すべてのシーンにおいて適度な緊張と緩和があり、引っかかる部分はなかった。

もしかしたら、これほど綺麗に感動できる映画だと批判も多いのかもしれないが、個人的にはどこも批判する場所はない。また少し時間を置いて観たいなと思う。

終わりに

ラ・ラ・ランドは、どんな人生を送ってきた人にも観てほしい。

ロサンゼルスは、現実離れした夢を持った人々が集まる街だ。アメリカンドリームを求めて、色々な人が挑戦しにくる。そんな街だからこそ、数々のドラマが生まれ、La La Landと呼ばれるのだろう。

自分ももっと頑張らないと。改めてそう思える作品だった。

ラ・ラ・ランドはAmazon Primeで視聴可能です。

コメント

  1. […] タイトルの意味を知っていると深いストーリー「ラ・ラ・ランド」 レビュ… […]

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